Happy New Year 2020: 謹賀新年
実はこちらではまだ明けていないのですが……それでも東の果ての日のいずる国・日本は一足先にもう新年を迎えましたね。
そんなわけで、あけましておめでとうございます!
昨年はお世話になりました。今年もよろしくお願いいたします!!
と、月並みなご挨拶だけでは寂しいので、近状報告なども兼ね、もうちょっと続きますのでごゆるりとお読みくださいませ。
新年の抱負を語る前に、まず昨年を振り返ってみたいと思います。
公私共に充実していた……と言いたいところですが、やっと9月になって赤子がデイケア(個人経営の託児所みたいなもの)に行き出すまでは、もう本当に子育てだけに必死で、なんかよく覚えていません。
赤子は三人目ということもあって、この子だけなら今までで一番楽だったのですが、いかんせん三人いるとなるともう上へ下への大混乱で。
フリーランサーである泉野は、育休は取ろうと思えば好きなだけ取れるわけですけど、そうするとその間はほとんど収入がない……。
旦那はかなり子煩悩で、イクメンなんてふざけた言葉で表しちゃいけないくらい世話してくれるんですけど、そうするとやっぱりこちらの収入も減る……(当たり前だ)。
特に、こう言うともう親バカ丸出しなんですけど、三人目はこちらも年取ってるし、育て方自体には余裕があるのでもう可愛くて可愛くて。海外から大きな仕事が入ったのに「行きたくない……赤子と離れられない」とゴネる旦那を無理やり海外出張に放り出し、恐怖の海外三児ワンオペ10日間を決行、その数日後ストレスで大量の血尿が出るなど、なかなか波乱万丈な一年でもありました。
辛い日もあったし、後悔することもあったし、反省することも多い。
それでも今こうして振り返ってみると、すべてが大切な思い出です。
2019年の作家としての成果は、電子書籍一冊となりました。
数が多ければいいってわけじゃない。そうは分かっていても、移り変わりの激しいこの市場で、これでは波に呑まれて忘れられてしまうよなぁ……と、軽く落ち込んでもおりました。多分、それは事実で、ラノベジャンルの商業作家として成功したければ、もっと数を打たなくてはいけないんでしょうね。
もちろんこの一作『美しき放蕩貴族の悩ましき純愛』はとても楽しく書かせていただいて、お気に入りのヒーローの決め台詞も多く、素晴らしく素敵な絵師様にも恵まれて、思い出深い作品となりました。
でも。
まぁ、少ないのには違いない。
自分はそもそも、数で勝負できる書き手ではないのですけどね。
ネット小説だけで活動していた時も、それなりに健闘していたとは思うのですが、毎日定時更新とか、巷に言われるような「人気の出る」スタイルを取ったことはほとんどなく、気まぐれに「書いては出しーの、書いては出しーの」と自転車操業をやっておりました。いきなり数週間消えるとかザラでしたし。
今考えると、読者様よくついてきてくださったなぁ。ありがとう。
そんなわけで。正直に言えば、焦る気持ちもあります。
いざとなれば昔みたいに、ネットで作品を公開して、いくらかの読者様に応援していただくことで満足することもできます。
むしろ読者がいなくても自分で自作を読み返して「ムッハムッハ」と喜んでいるのが泉野ジュールです。
担当者様と一緒にご本を作っていく過程はとても刺激的で、楽しく、わたしは本当に良いご縁に恵まれたなと感謝しかありません。
ほんと楽しかった。素晴らしい体験でした。
もちろん現在進行形で楽しいです。
ただ、本当に書きたいと思っている話をプロット段階で滅多斬り(大袈裟)にされて形にできないことも多々ありますし、その辺を割り切って「じゃあ市場に合ったものを書こう」と思えるほど、わたしはプロフェッショナルではないんですよね。多分。
そうして角を取って出来上がったものが、面白いとも思えませんし。
だから2020年は「皆さんに喜んでもらえるものを一作でも多く市場に出せるように頑張りまっす!!」とは、言えないな……という気がしております。
わたしが今、ここで2020年の目標として言えるのは「大好きな作品を全力で、全身全霊を込めて、書きます!」です。
それが書籍の形をしているのか、電子書籍の形をしているのか、はたまたウェブ小説になるかはわかりません。そうして心を込めた作品が、どこかで皆さまのお目に触れる機会があれば幸せ。という感じで。
ということで……2020年に最初に発表される泉野ジュールの小説はロマンスヒルズコレクションから配信される電子書籍になる予定です。
これはですね、それこそちょっとそこいらにない感じで、「こういうの超書きたいんですけど商業じゃ無理そうだし、どうにかなりませんかね〜」とめっちゃアバウトにロマンスヒルズの担当様に相談させていただいたんです。そうしたら「いいですね! 全然大丈夫です! もう書いちゃってください!」とお返事をいただいたという経緯で。
最初は「あれ? 本当に大丈夫かな? 本当に好きに書いちゃうよ?」という感じで筆を進めていたんですけど、どんどん楽しくなって、泉野汁がグシュグシュに滴る熱い作品となりました。
おまけに、そちら(???)界隈では有名な、大好きな絵師様であるコマさんについて「今作、わたしの脳内ではコマさんの挿絵付きで展開されています」と担当様にお話ししたところ「それいいですね! じゃあコマさんにお話ししてみましょう!」とまた……。
「あれ? 本当に大丈夫かな? 夢?」
あれよあれよと、本当にコマさんに挿絵まで付けていただける運びになりまして、もうすでに一部だけ見せていただいているんですけど、すごくいいですから……。
ほんと……なんかもう、素晴らしいですから……。
ちょっと期待してください。
違った。
めちゃくちゃ期待してください!!!
なんだかまとまりのない乱文となりましたが、こちらをもちまして新年の挨拶とさせていただきます。
昨年は大変お世話になりました。
泉野ジュールの作品を手に取ってくださった皆様、感謝です。
どうか2020年もよろしくお願いいたします!
泉野ジュール
2019年、1時間後に2020年を控えて。
Comments